見学の機会をいただき、まなびのいえと博多の管理者2人が代表として行ってきました。
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博多高等学園は、知的障害をお持ちのお子様を対象として、一般企業の障害者雇用枠を利用した就労を目指す、高等部のみの特別支援学校です。
その教育の質の高さから、非常に人気のある学校です。
入学要件として、公共交通機関を使って通学できることや、相応の気力、体力を持っていること、適切な生活習慣など、学力こそ重視されないものの、他の基礎的な能力を持っていることが必須です。
働くということはそれほど厳しいことであり、半端な覚悟なら来ないでくださいというメッセージをビシビシと受け、私たちも思わず襟を正しました。
その教育は徹底的に職業人として一人前にするということに特化しており、カリキュラムすべてが働き続けるために必要なことを学ぶために作られていました。
学校内に本物のカフェ、洗車場、木工作業場、介護施設の一室を真似て作った部屋などがあるだけでなく、協力会社に実習に行き、仕事を学ぶことができます。
校舎はすみずみまでピカピカで、見学したときも床を一生懸命に磨いていたり、丁寧に窓を拭いていたり、壁を入念に掃除したりしている姿が見られました。
本物を意識しており、使う道具などはすべて実際に企業で使用しているプロ仕様の物でした。
できるだけ就職した時と同じ環境を作って、博多学園を卒業後、長く働き続けることができるようにと考えているそうです。
生徒も先生も一生懸命で、その真剣な姿に胸を打たれました。
支援級からの進路選択に際し、大事な視点が一つあります。それは、その進路の先のことです。
大学や専門学校進学を目指すのであれば、特別支援学校は向いていません。特別支援学校では教科学習をやらないため、大学や専門学校の入試を独学で突破する必要があるからです。
(そもそも特別支援学校からの進学を認めていない大学や専門学校も多いです)
しかし一方で、就職をしたい場合には、通信制高校などの高校に進学するよりも、特別支援学校で就職準備をしたほうが、就職してそのあと続けられる可能性が高まるかもしれません。
大学はそもそも職業訓練施設ではありありませんので、ビジネスマナーを教えてもらえるわけではありませんし、専門学校もここまで徹底した就労訓練を受けられるところは少ないです。
それぐらい、博多高等学園の就労に対するこだわりはすばらしいものがありました。
中学、高校と、進路はほんとに悩ましいことです。最終的にはお子様が決めるのですが、保護者の方の支援も不可欠です。
お子様の適正、適切な負荷がかけられる環境(甘すぎてもご本人の力が引き出しきれませんし、厳しすぎても精神的にすり減ってしまいます)、その後の進路など、様々なことを考慮し、整理して、よりよい選択をし続けていかなくてはなりません。
私たちも一緒に考えますね。
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